━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おさかな通信 (水研センターメールマガジン)
第 2 号 平成16年11月10日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
先月第1号を発信して早いものでもう1ヶ月! 台風の季節もようやく終わ
り(?)、落ち着いたのもつかの間、今度は新潟で大地震・・・。
今年は梅雨時から台風に泣かされ、猛暑にクマ騒動、大地震など全国各
地で甚大な被害を及ぼしました。
ご当地の皆様、ご関係者の方々には、謹んでお見舞い申し上げます。
【目次】
◆シリーズ 今回はアメリカオオアカイカの紹介です
◆調査船運航状況 今回は遠洋水産研究所「俊鷹丸」です
◆会議・シンポご案内 南の島(沖縄県石垣島)からほか
◆イベントご案内 マスの採卵体験など
◆ローカル便り 各水産研究所より
◆プレスリリース報告 10月27日リリース
◆編集後記 担当者のぼやき
◆配信手続き 配信停止・配信先変更等
【シリーズ】
世界の海から
・・日本人の食卓には世界のさかながいっぱい!・・
日本人の食卓に世界の海で獲られた魚介類が並ぶようになって約30
年。
でも、どこの海からどんなさかながきているのでしょう?その味は?どの
ような料理がお薦めでしょうか?シリーズ第1号は日本が数万トン漁獲し、
量販店の冷凍魚コーナーの定番商品となりつつある
アメリカオオアカイカ
(学名;Dosidicus gigas 英名;Jumbo flying squid)
体長(外套長)120cm,体重60kgに達するアカイカ科のイカで、メキシコか
らチリにかけての太平洋岸の沿岸・沖合に分布。日本、韓国や沿岸の各
国によりあわせて20〜40万トンが近年漁獲されています。
このイカを図鑑でみる 全国いか加工業協同組合ホームページ
の → 「WEB版原色世界イカ類図鑑」
の → PI..42アカイカ科−インド洋・太平洋(2)
このイカの写真と開発海域
このイカ資源についての解説、平成15年度国際漁業資源の現況:
このイカの生物学的情報 水生生物情報データベース
日本のいか釣り漁船は八戸に近年4〜8万トン水揚げしています。(おおよ
そこのレベル以上の水揚げがあると全国の量販店で販売されるようになりま
す。)
八戸の水産加工場では、大型は、皮を剥いた切り身に賽の目に切れ目を
入れシーズニングスパイスを添えるかピリカラ風ソースを絡め「イカステーキ」
に、小型のものは「ロールイカ」などに加工されます。横浜市内のスーパーで
は1枚約170グラムのステーキ4枚入りで400円程度とたいへん安く売られて
います。
やや大味ですが、エスニック風に香辛料を利かせた料理に向きます。バタ
ー、サラダオイルなどによりフライパンで手早く加熱し、ホットなうちに食べれ
ば今夜の気分はメキシカン。
アメリカオオアカイカの料理レシピ・・・
1)バーベキュー焼き
2)ごまみそ和え
【調査船運航状況】
俊鷹丸(遠洋水産研究所所属)は、11月2日から11月29日まで28日
間の予定で、沖縄・先島周辺海域において、クロマグロの産卵状況、ウナ
ギの仔魚、イセエビ類の幼生の重要魚類仔稚の採集とともに、イカ類幼生
の胃内容ゲノム調査のための標本採集を目的として調査航海を行っていま
す。
詳細はこちら
【会議・シンポのご案内】
第1号に引き続き、今回は沖縄県と北海道からという水研センターなら
ではのご案内となりました。
◆西海区水産研究所石垣支所開所10周年研究成果発表会
水産総合研究センターの研究施設の中では最南端に位置する、西海
区水産研究所石垣支所。 お陰様で平成6年の開所以来、今年で10周
年を迎えることができました。
そこで、これまでの研究活動を地元の方々をはじめ多くの方々にご理
解して頂くため、研究成果発表会を企画いたしました。
日時 平成16年11月27日(土) 10:00〜12:00
場所 石垣市民会館 中ホール(沖縄県石垣市)
詳細はこちら
お問い合わせはこちらまで
独立行政法人水産総合研究センター
西海区水産研究所 成果発表会実行委員会
TEL 0980-88-2571
◆第4回地域水産加工技術セミナー
水産庁、函館国際水産・海洋都市構想推進協議会との共催により、
第4回地域水産加工技術セミナーを開催いたします。本セミナーは水研
センター等が有する水産利用加工に関する研究成果を地元の水産加工
業者等に普及するとともに、現場のニーズを把握し水産加工に関する技
術向上を図ることを目的としております。
日時 平成16年11月18日(木) 13:00〜17:00
場所 函館競馬場テレシアター(北海道函館市)
詳細はこちら →
お問い合わせはこちらまで
独立行政法人水産総合研究センター
広報課 広報官
TEL 045-227-2624
【イベントのご案内】
◆マイチャレンジ!! マスの採卵体験
−自然の中から命のつながりを探そう!−
水産総合研究センターの研究施設の中では最高地点(標高1,280m)に位
置する、中央水産研究所日光庁舎。毎年この時期になると、子供達に水産
研究の現場を知ってもらおうと、マスの採卵体験を行っております。
日光でも中禅寺湖畔にある日光庁舎では紅葉の時期も終わり、一足先
に冬を感じることができるかも!
なお、お申し込みは11月19日(金)までとなっておりますので、ご興味の
ある方はお急ぎを。(お申し込み多数の場合、抽選で40名)
日時 平成16年11月23日(火) 9:30〜15:00
場所 中央水産研究所日光庁舎(栃木県日光市)
詳細はこちら → http://www.fra.affrc.go.jp/nikko/161123.htm
◆ブランド・ニッポンを試食する会 2004
−新開発の食材と消費者をフランス料理で繋ぐ−
農林水産省所管の独法研究機関の最新研究成果を広く知って頂く取り組
みの一環として、最新の研究成果を新しい食材として提案し、日本を代表す
る一流シェフの手でフランス料理に仕立てます。
本イベントも、今年で3回目を迎えることができました。
なお、お申し込みは本日までとなっておりますので、ご興味のある方はお
急ぎを。
日時 平成16年12月3日(金) 12:00〜14:00
場所 帝国ホテル 光の間(東京都千代田区内幸町)
詳細はこちら →
【ローカル便り】
◆10月1日の中央水産研究所組織改正について(中央水研)
中央水産研究所は本年4月に研究部門の組織改正を行い、その後、
研究支援部門の業務と組織の見直しを進めてきました。その結果、研究
支援業務を効率的かつ円滑に行うため、企画連絡室と総務課を統合して
企画総務部を設置する組織改正を10月1日に実施しました。企画総務部
には企画調整課と総務課を設置し、企画調整課に連絡調整係を新設する
とともに、4カ所の隔地研究拠点も含めた業務の見直し等を行いました。
同時に、国際漁業管理の基礎となる経済理論と政策に関する基礎研究を
実施するため、水産経済部に国際漁業政策研究官を新設しました。
◆平成16年度横浜地域農林水産情報モニター交流会報告(中央水研)
中央水産研究所で、平成16年度横浜地域農林水産情報モニター交流
会を開催。消費者モニターの農林水産業行政施策や統計調査に関する理
解を深めるとともに、施策等に対する意見を伺うための交流会が9月28日
に中央水産研究所横浜庁舎で開催され、消費者モニター12名が参加しま
した。関東農政局横浜統計・情報センターの主催ですが、水研センターの
概要説明や施設見学、中央水産研究所職員による講演を主とした内容で
した。講師と演題は以下のとおりです。
1)田坂行男(水産経済部流通システム研究室長):
−水産物流通過程における安全・安心対策について−
2)高嶋康晴(利用加工部食品バイオテクノロジー研究室):
−水産物表示と科学的検証法−
◆アラスカでオショロコマの調査を実施(中央水研)
中央水産研究所内水面研究部の職員が、本年9月13日から24日の期
間に、アメリカ合衆国ワシントン州及びアラスカ州の各地でオショロコマの自
然集団に関する調査を実施しました。これは、北太平洋沿岸河川に分布す
るイワナ属魚類の分布域形成プロセスや日本におけるオショロコマの系統
的位置付けを把握する目的で今年度から実施している北海道大学との共
同研究の一環です。この調査資料は、将来、渓流魚の遺伝子保全にも役
立てられる予定です。
◆モンゴル国湿原・ワイズユースモデルプロジェクト事前評価調査に専門
家を派遣(中央水研)
中央水産研究所内水面研究部では、国際協力機構(JICA)が実施する
標記プロジェクトの事前調査のため、農水省の委託を受け、本年9月25日
から10月2日にかけて専門家をモンゴルに派遣しました。首都ウランバート
ルより約370km西にあるラムサール条約登録湿地のウギノール湖(約32
ku)の生態系保全と持続的利用が本プロジェクトの目的です。現地調査の
後、JICAとモンゴル財務経済省及び自然環境省との合意が締結されました。
◆鱗によるマイワシの年齢査定検討会を開催(中央水研)
近年、マイワシの資源量が低水準で推移しており、この原因究明にはそ
の成長(年齢と体長の関係)を検証することが必要です。そこで、鱗による
年齢査定手法の標準化を図ることを目的として、10月1日に千葉県、茨城
県と中央水産研究所資源評価部が共催して標記の検討会を開催しました。
常磐〜房総海域と土佐湾で得られたマイワシの鱗の観察を行い、年齢の
読み方、近年の成長とその海域差などについて論議が行われました。
◆水産海洋データベースの公開を開始(中央水研)
公開されています。このデータベースは、中央水産研究所が(独)科学技
術振興機構と共同で3年間をかけて構築したもので、水産研究所が明治
期から今日までの長年にわたって収集・蓄積してきた日本周辺海域の海
洋環境、卵・稚仔・プランクトン、魚類等に関わる調査資料が含まれていま
す。本データベースが広く活用され、温暖化等の環境変化が海洋生物に
及ぼす影響の解明等に寄与することが期待されます。
◆有明4県と共同の海況情報の提供を開始(西海区水研)
今年度も海苔漁の時期が始まりました。
有明4県(福岡、佐賀、長崎、熊本)の試験研究機関と共同で海況情報
(水温、比重 DIN(栄養塩)、プランクトン沈殿量)の掲載を始めました。
ほぼ一週間間隔で更新予定です。(10月から翌年の3月まで)
情報はこちら
◆西海区水産研究所ニュースNo.110刊行(西海区水研)
西海区水産研究所ニュースNo.110を刊行しました。その主な内容は、
有明海で発生した粘質状浮遊物調査の概要、各部の最近の研究トピック
ス、当所測定・標本棟の紹介記事などです。
詳細はこちら
【プレスリリース報告】
「ニュージーランドとのイカ資源に関する共同調査の実施について」
10月27日リリース
ニュージーランドイカ釣り漁場の再開発を目的して、昨年に引き続き、
調査期間を昨年より1ヶ月延長し、対象魚種にオーストラリアスルメイカを
加え、12月2日から来年5月4日までニュージーランドと共同でニュージ
ーランド200海里水域内の漁場開発調査を行います。
詳細はこちら →
【編集後記】
先月13日に第1号を送信いたしましたところ、思いがけずたくさんの励まし
のお言葉や、編集に関するアドバイスを賜り、担当者として大変勇気づけられ
ました。深く御礼申し上げます。
この「おさかな通信」が、皆様に親しまれ愛されるメールマガジンになります
よう、また末永くお付き合い頂けますよう、再度気合いを入れ直し発信して参
ります。
今度とも、ご意見・ご感想をお待ちしております。
【配信手続き】
配信停止、配信先変更等は下記アドレスまでメールにてご連絡願います。
また、ご意見・ご感想等も、どしどしこちらまでお寄せください。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
編集・刊行・配信:
独立行政法人 水産総合研究センター
総合企画部 広報課
〒220−6115
神奈川県横浜市西区みなとみらいクイーンズタワーB15階
TEL 045-227-2600(代) FAX 045-227-2700
「おさかな通信」に記載された記事を許可無く転載することを禁じます。
Copyright 2004, Fisheries Research Agency
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−